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【久我山の予防・クリーニング】フッ素塗布で子どもから大人まで健康な歯を守ろう
こんにちは。
京王井の頭線「久我山」駅北口から徒歩1分の、【森山歯科医院】です。
歯科医院の定期検診で、フッ素塗布を受けた経験はありますか?
フッ素塗布は、むし歯予防として広く利用されているのですが、
「なぜむし歯予防に効果があるのか?」「安全性に問題はないのか?」「子どもだけでなく大人にも必要なのか?」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
このコラムでは、フッ素塗布のむし歯予防効果や安全性、推奨される頻度について解説します。

森山 明英 院長
医院名:医療法人社団 信英会 森山歯科医院
所在地: 〒168-0082
東京都杉並区久我山5丁目8−20 B1-C ポスタンド
Contents
フッ素塗布はむし歯予防になる?~安全性と予防効果~
はじめに、フッ素塗布の概要と、安全性やむし歯予防効果について解説します。
フッ素塗布とは?
フッ素塗布とは、歯の表面にフッ素(フッ化物)を塗布することで歯のエナメル質を強化し、むし歯を予防する方法です。
フッ化物は市販の歯磨き粉やマウスウォッシュの一部にも含まれていますが、歯科医院で使用するものは、より高いむし歯予防効果が期待できるという特徴があります。
むし歯を予防するためには、毎日の歯磨きが非常に重要ですが、定期的にフッ素塗布を受けることで、むし歯のリスクをさらに下げることができるのです。
フッ素塗布の安全性
フッ化物を特別な薬剤と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この成分は自然界に広く存在する身近なものです。
フッ化物はお茶やお魚など、普段から口にする食材にも含まれています。
また、フッ化物によるむし歯予防の研究は半世紀以上の長い歴史があり、その効果と安全性が立証されています。
現在では、世界の約120ヶ国で利用されており、世界保健機関(WHO)をはじめとする専門機関がフッ素塗布を推奨しているのです。
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「フッ化物利用(概論)」より)>
フッ素塗布~3つのむし歯予防効果~
フッ素塗布には、3つのむし歯予防効果があります。
【効果1】エナメル質を強化して酸に強い歯を作る
むし歯菌は、お口の中の糖分を分解することで酸を産生します。
この酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてしまい、やがてむし歯になるのです。
フッ化物には、エナメル質を酸に溶けにくい物質に変化させる効果があります。
これにより、歯質が強化され、むし歯への抵抗力を上げることができるのです。
特に、子どもの歯はエナメル質が薄くむし歯の進行も早いため、より高いむし歯予防効果が期待できます。
【効果2】むし歯菌の活動を抑えて酸の産生を抑制する
フッ化物には、むし歯菌の働きを抑える作用もあります。
むし歯菌がフッ化物を取り込むと、酸を産生する能力が下がり、活動が抑制されるのです。
お口の中をむし歯菌が増えにくい環境に保つことができ、むし歯のリスク低減につながります。
【効果3】再石灰化を促進して初期むし歯を修復する
むし歯菌が作り出す酸によって、歯のエナメル質は溶け出してしまいます。
この現象を「脱灰」と呼びますが、脱灰が進行すると歯の表面に穴が開きむし歯になります。
しかし、人間には溶け出した歯を修復する「再石灰化」という能力があるのです。
再石灰化は、唾液によってむし歯菌の酸を中和し、溶け出した成分をエナメル質に戻すことで歯を修復します。
フッ化物には、再石灰化を促進させることで、むし歯の進行を防ぐ効果があります。
歯のエナメル質までしか進行していない「初期のむし歯」であれば、適切な歯磨きやフッ素塗布によって、歯を削らずに治すことも可能です。
フッ素塗布はどんな人におすすめ?
「フッ素塗布は子どもが受けるもの」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、フッ素塗布は幅広い世代のむし歯予防に有効なことがわかっているのです。
むし歯に弱い子どもの歯を守る
子どもの乳歯や生えたばかりの永久歯は、大人の歯とくらべてエナメル質が薄く、むし歯になりやすい特徴があります。
お子さまの歯をむし歯から守るために、フッ素塗布はとても有効であるといえるでしょう。
しかし、1回フッ素塗布を受けただけでは、十分なむし歯予防効果は期待できません。
年に2回以上、定期的にフッ素塗布を受けることで、乳幼児のむし歯をほぼ半減させる効果が得られるのです。
(参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「フッ化物歯面塗布」より)>
子どものむし歯は進行が早い特徴もあるため、お子さまが違和感を覚えたときにはむし歯が悪化している、ということもめずらしくありません。
小さいころから定期検診に通う習慣を作り、定期的にフッ素塗布を受けてむし歯を予防しましょう。
大人のむし歯予防にも有効
大人の歯は子どもの歯よりもむし歯にはなりにくいですが、誰でもむし歯にかかるリスクはあるものです。
フッ素塗布は乳歯だけでなく永久歯のむし歯も約3割減少させることがわかっています。
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「フッ化物歯面塗布」より)>
また、むし歯は歯を失う原因として、歯周病の次に多い病気です。
定期的に歯科医院でクリーニングなどの処置を受けていない人は、受けている人にくらべて失う歯の本数が3倍以上多いという調査結果があります。
歯医者でクリーニングやフッ素塗布を定期的に受けることは、健康な歯を維持することにつながるのです。
(参照:厚生労働省「歯の健康 3.現状と目標 ア 定期的な歯石除去、歯面清掃」より算出)>
シニア世代は歯の根元のむし歯予防が大切
歳を重ねると歯ぐきが下がることで、歯の根元部分が露出しやすくなります。
歯の根元は、エナメル質よりもやわらかいセメント質と呼ばれる層で覆われているため、むし歯になりやすい部位です。
フッ化物はエナメル質だけでなくセメント質にも作用するため、歯の根元もむし歯から守ることができます。
また、歯ぐきが下がる大きな原因として、歯周病は無視できません。
歯周病もむし歯と同様に、歯科検診によって予防、早期発見することが重要です。
むし歯や歯周病に負けない強い歯をめざすためにも、ぜひ当院の定期検診をご活用ください。
フッ素塗布の流れと適切な頻度は?
ここからは、フッ素塗布の実際の流れと適切な頻度についてご紹介します。
フッ素塗布~処置の流れ~
【森山歯科医院】では、予防ケアの一環としてフッ素塗布を提供しています。
定期検診では、
・むし歯や歯周病のチャック
・歯のクリーニング
・歯磨き指導
・フッ素塗布
など、さまざまな処置を行います。
当院では「エアフロー」という機器を導入しており、むし歯や歯周病の原因となるバイオフィルムを効率的に取り除くことが可能です。
エアフローは、微細な粒子をジェット水流で吹き付けることで、歯や歯ぐきを傷つけることなく汚れを効率的に落とすことができます。
クリーニング後のツルツルになった歯にフッ素塗布を行うことで、フッ化物が浸透しやすくなる効果も期待できるのです。
フッ素塗布の推奨頻度は?
フッ素塗布の適切な頻度は、一般的に3~6ヶ月に1回とされています。
ただし、むし歯リスクが高いと判断された方は、フッ素塗布やクリーニングに頻度を増やすことも考慮しましょう。
フッ素塗布後の注意点
フッ素塗布後は効果を十分に得られるように、次の点に注意してください。
【注意1】処置後30分は飲食を控える
フッ化物が歯にしっかり浸透するまでは時間がかかるため、処置後30分は飲食を控えましょう。
また、うがいでもフッ化物が流れ落ちてしまう可能性があるため、うがいはせずに溜まった唾は吐き出すようにしてください。
【注意2】数時間は酸性の強い食べものは控える
酸性の強い食べもの(レモンやお酢など)は、フッ化物の効果を低下させる可能性があります。
酸性の強い食べものは、フッ素塗布後数時間は控えることが望ましいでしょう。
自宅で行えるむし歯予防
むし歯から歯を守るためには、歯科検診だけでなく、日ごろからのセルフケアも欠かせません。
むし歯予防の基本として、次にあげる3つのポイントを実践するとよいでしょう。
1.正しい歯磨きの習慣を作る
毎日の歯磨きを正しく行うことが、むし歯予防の基本です。
歯磨きの際は、力をかけ過ぎず、やさしく丁寧にブラッシングしてください。
毎食後に歯磨きすることが理想的ですが、出先などで歯が磨けない場合は、お口をすすぐだけでもむし歯予防になります。
また、寝ている間はお口の中が乾燥しやすく、むし歯菌が増えやすい環境といえます。
そのため、就寝前の歯磨きはより念入りに行うことが重要です。
2.歯間ブラシやデンタルフロスを活用する
歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、ブラッシングだけでは歯垢を6割程度しか取り除けません。
歯垢はむし歯菌の温床であるため、歯と歯の間はむし歯になりやすいのです。
このようなむし歯リスクを減らすためには、歯間ブラシやデンタルフロスが有効です。
これらの清掃補助具を活用することで、歯と歯の間の歯垢を8割以上取り除けることがわかっています。
(参照:新潟市公式ホームページ「正しい歯みがきや歯間清掃の習慣を身につけよう」より)>
3.フッ化物入り歯磨きを活用する
市販の歯磨き粉に含まれるフッ化物は、歯科医院で使用するものより低濃度ではありますが、日常的に使用することでむし歯予防に効果があります。
ドラッグストアやスーパーマーケットなど、身近なお店で購入することができるため、継続しやすい予防法です。
どの製品を選んだらよいか迷うという方は、お気軽に当院までご相談ください。
歯磨き粉や歯ブラシといったケア用品を選ぶポイントも、歯科医師や歯科衛生士がわかりやすく説明いたします。
正しいセルフケアと歯科医院のフッ素塗布でむし歯ゼロをめざしましょう
久我山の【森山歯科医院】は、予防ケア専用ルーム「PMTC専用治療室」を完備しており、予防歯科に力を入れている歯医者です。
定期検診ではお口のクリーニングやフッ素塗布を丁寧に行い、歯磨き指導などのセルフケアの質を向上するためのアドバイスも行っています。
当院は、「久我山」駅から徒歩1分とアクセスに便利な立地です。
「キッズスペース」もご用意しておりますので、ぜひご家族皆さまのかかりつけ歯科医としてご利用ください。
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