こんにちは。
京王井の頭線「久我山」駅北口から徒歩1分の、【森山歯科医院】です。

インプラントは天然の歯と同じようにしっかり噛むことができ、見た目や機能面から近年注目されている治療法です。
インプラントは、治療後に適切なケアやメンテナンスをすることで、長く快適に使用することができます。

しかし裏を返せば、治療後のケアやメンテナンスを怠ってしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性があるのです。
特に、「インプラント周囲炎」という病気は、悪化してしまうとインプラントを失うことにつながります。

トラブルを未然に防ぐためにも、インプラント周囲炎の原因や予防法について理解を深めましょう。

森山 明英　院長

森山 明英　院長

医院名：医療法人社団 信英会 森山歯科医院
所在地： 〒168-0082
東京都杉並区久我山５丁目８−２０ B1-C ポスタンド

インプラント周囲炎はインプラント特有の歯周病

インプラント周囲炎とは、インプラントの人工歯根を支える歯ぐきや顎の骨に炎症が生じる病気です。
症状は通常の歯周病と似ており、進行すると人工歯根を埋めた顎の骨が溶けてしまい、インプラントの脱落につながります。

インプラントと天然歯との大きな違いとして、「歯根膜（しこんまく）」が存在しない点があげられます。
歯根膜とは、歯の根（歯根）と顎の骨（歯槽骨）をつなぐ役割をする、薄い膜状の組織です。
歯根膜は、歯と歯ぐきの間への細菌の侵入を防いだり、噛む力を分散したりする役割を担っています。
インプラントにはこの膜が存在しないため、細菌への抵抗力が弱く、炎症が短期間で悪化しやすい特徴があるのです。

インプラント治療は、天然歯と同程度まで噛む力を回復できるなど、さまざまなメリットがありますが、その機能を長く維持するためにはインプラント周囲炎の予防が欠かせません。インプラント治療は受けて終わりではなく、治療後のケアとメンテナンスをしっかり継続する必要があります。

インプラント周囲炎の原因とリスクとは？

インプラント周囲炎は、複数の要因がからみ合って発症します。

磨き残した歯垢（プラーク）

インプラント周囲炎の最大の原因は、磨き残した歯垢（プラーク）です。
歯垢は白くねばついた物質で、食べかすをエサに細菌が増殖して形成され、歯垢1mg中には細菌が1億個以上含まれています。

（参考：厚生労働省｜健康日本21アクション支援システム～健康づくりサポートネット～「歯周病とは」より）>

この細菌がインプラント周囲で増殖し炎症を起こすことで、インプラント周囲炎になるのです。
歯と人工歯の間や、人工歯と歯ぐきの境目は歯垢がたまりやすいため、セルフケアの際にはより丁寧に汚れを取り除きましょう。

糖尿病などの全身疾患の影響

糖尿病は、インプラント周囲炎のリスクを高める全身疾患の一つです。
糖尿病の方は免疫機能が低下するため、細菌感染に対する抵抗力が弱まります。
その結果、歯ぐきにも炎症が生じやすく、インプラント周囲炎の進行が早くなるのです。

また、血糖値のコントロールが不十分の状態では、インプラント治療が適応できないケースもあります。
インプラント治療を成功させるためには、持病をうまく管理できていることが欠かせません。
糖尿病以外にも、骨粗しょう症や心血管疾患、腎不全などの持病がある方は、インプラントを検討する際に歯科医師に相談しましょう。

喫煙によるリスク

喫煙は、インプラント周囲炎のリスクを上げる要因の一つです。
タバコの煙に含まれるタールやニコチン、一酸化炭素といった物質は血管を収縮させ、歯ぐきへの血流を悪化させます。
その結果、インプラント周囲の組織に酸素や栄養素が十分に行き渡らず、細菌感染に対する抵抗力が低下します。

喫煙者はインプラント周囲炎の進行が早いという特徴もあるため、インプラントの寿命を縮めることにつながるのです。
インプラント治療を受ける際には、禁煙を検討する必要があるでしょう。

かみ合わせの影響

かみ合わせのバランスは、インプラントの寿命に影響します。
天然歯であれば歯根膜が噛む力を吸収、分散してくれますが、インプラントにはクッションの働きをする歯根膜がありません。
そのため、かみ合わせが崩れていると、周囲の顎や歯ぐきに直接負担がかかります。

特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は要注意です。
無意識に顎や歯ぐきにダメージを与えてしまい、インプラント周囲炎の発症につながる可能性があります。
こうしたリスクを減らすためには、歯科医院で定期的にかみ合わせを確認することが大切です。
必要に応じてマウスピースを装着するなど、インプラントにかかる負荷を軽減する必要があります。

インプラント周囲炎の早期発見と予防の重要性

インプラントを長く使用するためには、日ごろからインプラント周囲炎の予防を心がけることが重要です。
また、インプラント周囲炎になったとしても、早期に発見することで症状の進行を抑えることができます。

見逃しやすい初期症状

インプラント周囲炎は、歯周病と同じように初期の自覚症状が出にくい特徴があります。
次のような症状はないかチェックすることで、インプラント周囲炎の予防につながります。

【症状1】歯ぐきの腫れ

インプラント周囲炎の症状として代表的なものが、歯ぐきの腫れです。
インプラント周囲炎の初期段階では、わずかな赤みや腫れが見られる程度で、痛みが伴わないこともめずらしくありません。
そのため、あまり気にせず放置しているうちに、症状が一気に進行してしまうこともあるのです。

歯磨きの際には、鏡で歯ぐきの状態をチェックする習慣を作り、変化が見られたら歯科医院に相談しましょう。

【症状2】歯磨き時の出血

歯磨きの際に歯ぐきから出血するのも、インプラント周囲炎のサインかもしれません。
歯ぐきからの出血は、細菌による炎症で血管がもろくなり、軽い刺激でも血がにじむことで起こります。

歯磨きの度に出血する場合は、インプラント周囲炎が進行している可能性があります。
「強く磨き過ぎた」「少し血が出ただけ」と自己判断せず、歯科医院で歯ぐきの状態を確認することが重要です。

【症状3】口臭の悪化

口臭にはさまざまな原因がありますが、歯周病も口臭を悪化させます。
インプラント周囲炎も同じように口臭と関連しており、増殖した細菌がガスを発生させるのです。
このガスは、強い不快なにおいを発します。

▪口臭が強くなったと感じる
▪家族から口臭を指摘された

上記に当てはまる方は、インプラント周囲炎が潜んでいる可能性があります。
口臭はデリケートな問題ですが、お一人で悩まず当院までご相談ください。

インプラント周囲炎の予防法

インプラント周囲炎の予防には、日常的なセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が欠かせません。

正しい歯磨き

インプラントのセルフケアも天然歯と同じように、歯磨きが基本です。
歯ブラシは毛先が硬すぎないものを選び、軽い力で小刻みに動かしましょう。

特に、人工歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間は歯垢（プラーク）が残りやすいため、意識的に磨くことが大切です。
定期メンテナンスの際には、歯科衛生士によるブラッシング指導を行いますので、より効果的なセルフケアを身につけることができます。

デンタルフロス・歯間ブラシの活用

歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間や、インプラント周囲のすき間には、デンタルフロスや歯間ブラシが活躍します。
デンタルフロスは細かいすき間、歯間ブラシは広めのすき間の清掃に適しており、使いわけるとより効果的です。

デンタルフロスや歯間ブラシの選び方や使い方がわからない方は、お気軽にご質問ください。
患者さまにあった製品や使用方法をわかりやすくお伝えいたします。

歯科医院での定期メンテナンス

セルフケアだけでは、どうしても細かい汚れや歯垢は残ってしまうものです。
セルフケアで落とせない汚れは、歯科医院のクリーニングで定期的に取り除く必要があります。
定期検診の際には、専用の器具や薬剤を用いることで、歯磨きでは落とせない歯石やバイオフィルムを除去できます。

また、インプラントや歯ぐきの状態、かみ合わせをしっかりチェックしますので、トラブルを未然に防ぐことが可能です。
患者さまの状態に応じてメンテナンスのスケジュールをお伝えしますので、忘れずにご来院ください。

「森山歯科医院」はインプラント治療後もしっかりサポートいたします

インプラント治療は、インプラントを埋入して終わりではありません。
快適なインプラント生活を送るためには、治療後のケアや定期メンテナンスが必要不可欠です。
久我山の【森山歯科医院】では、治療後もインプラント周囲炎などのトラブルを予防するために、スタッフ一丸となり患者さまをしっかりサポートいたします。

特殊な粒子と水流によって清掃する「EMSエアフロー」を導入していますので、歯ぐきやインプラントを傷つけずにお口の中をクリーニング可能です。
「デジタルレントゲン／歯科用CT」による精密検査も、質の高い治療につながります。
インプラント治療をご希望の方は、ぜひ当院までご相談ください。

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